常磐線あれこれvol.8


※鉄道博物館公式Facebookにて2020年7月29日に投稿された内容となります。

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2015年3月14日 上野東京ラインが開業し 常磐線にも変化が訪れました

 上野東京ラインの開業により、東北本線・高崎線と東海道本線の列車が直通運転を開始し、さらに常磐線の特急・快速列車の一部が品川まで乗り入れるようになりました。常磐線の主要列車の始発駅は上野、というのが半ば常識のように思われがちですが、常磐線列車の上野以南への乗り入れはこれが初めてではなく、実は過去にも常磐線の列車が上野から先まで乗り入れていたことがあります。  もともと東京と上野の間には回送線が存在し、戦前期から車両の回送や留置に使用されていました。戦後になると1946(昭和21)年4月に上野~札幌間で運転を開始した連合国軍専用列車(のちに「Yankee Limited.」を名乗る)が、同年7月に東京発着となり、この回送線を使用するようになります(11月からは横浜発着となる)。同列車は後年急行「十和田」となり、1956(昭和31)年11月に上野発着となるまで回送線を使用しました。  また、1946(昭和21)年8月からは東北、高崎、常磐線の通勤列車の一部が新橋まで延長され、さらに1954(昭和29)年4月から1956(昭和31)年11月まで、朝夕の常磐線通勤電車が有楽町まで延長運転されていました。その後も常磐線のSLけん引の通勤列車は勝田電化が完成する1961(昭和36)年5月末日まで運転され、これが東京駅を発着する最後のSLけん引の定期旅客列車となりました(6月からは401系電車が乗り入れ)。  さらに1966(昭和41)年10月からは、平(現・いわき)~伊豆急下田間を結ぶ臨時急行「常磐伊豆」が運転され、常磐地区と伊豆方面を直接結ぶ列車が運転され、翌年10月からは上野発着の優等列車の一部を東京まで直通させることになり、常磐線からは急行「ときわ」が乗り入れるようになります(特急「ひたち」運転開始後は、乗り入れ列車を「ひたち」に変更)。この優等列車乗り入れは、東京駅新幹線ホーム増設工事のため、1973(昭和48)年3月末日限りで廃止されますが、このように上野東京ラインの開通前にも常磐線列車はさまざまな形で東京駅へ乗り入れ、さらに東京駅をスルー運転しており、こうした下地があったからこそ、今回の乗り入れが実現したともいえるでしょう。  現在、企画展開催に合わせ、車両ステーションのクモハ455形にこの「湘南伊豆」のヘッドマークのレプリカを作成して取り付けています。大型のインパクト十分のヘッドマーク、企画展と合わせてチェックしてみてくださいね。