常磐線 1枚の写真から vol.17


※鉄道博物館公式Facebookにて2020年9月3日に投稿された内容となります。

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今回ご紹介するのは 最初の電車区間の終点 松戸駅のかつての姿です。

 常磐線が千葉県に入って最初の駅、松戸までの区間は1936年に電化され、上野から通勤形電車が運転されるようになりました。

 写真1は1961年に金町~松戸間で撮影されたもの、江戸川橋梁を渡った先の、現在の快速線と緩行線の位置が入れ替わり、北へ向かってカーブする付近で撮影されたものです。昭和30年代半ばでもこの付近は水田が広がり、市街化が進んでいなかったことが分かります。運転開始から4ヶ月ほどが経過したキハ81形「はつかり」が通過していきます。

 写真2は1958年の松戸駅構内で、C51 50号機の牽く下り旅客列車が停車中です。大正生まれの名機・C51形がまだまだ現役で活躍していました。

 写真3は翌1959年の構内で、C62 38号機が牽く下り旅客列車が発車しようとしています。この時期電化は取手まで達していましたが、その先は非電化のままで、取手よりも先へ向かう旅客列車は大形の蒸気機関車が先頭に立って運転されていました。

 写真4は、取手~勝田間が交流電化された翌年の1962年の撮影で、機関車牽引列車がEF80形電気機関車に置き換えられ、面目を一新しました。10両以上の客車を連ねた姿が印象的です。EF80形は勝田電化に合わせて製造された、初めて量産された交直流両用電気機関車で、取手までの直流区間、それより先の交流区間を通しで運転するために開発され、常磐線専用ともいえる存在でした。運転開始から1年余りの時期で、手前のホームの子どもたちが注目している姿が印象的です。1番線に接した駅舎は平屋建て、ホームに架かる上屋も木造のクラシックなスタイルで、電化された頃の面影を残しているようです。現在では松戸駅は橋上駅となり、北口には駅ビルも建ちすっかり風景が変貌しています。