常磐線 1枚の写真から vol.7


※鉄道博物館公式Facebookにて2020年7月11日に投稿された内容となります。

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複々線化工事中の 常磐線を行く103系電車 ピカピカの新車です。

 今から53年前の1967(昭和42)年12月に、金町~松戸間で撮影されたものです。103系はこの12月13日から営業運転を開始していますが、「回送」表示を出していること、乗務員室に何人もの職員が乗り込んでいることから、営業運転開始前の試運転時の様子ではないかと思われます。  1963(昭和38)年に山手線用に製造された103系電車は、その後各線へと投入されることになり、1965(昭和40)年の京浜東北線に次いで常磐線にも投入されることになりました。当時の常磐線国電区間(上野~取手間)は、沿線の宅地化の進展により混雑の激しさが増し、朝ラッシュ時の南千住、三河島通過、旧性能電車では唯一の10両編成運転実施といった対策を取り、さらに写真に見られるように複々線化工事を行って輸送力を増強していきますが、その完成まで待てないほどの混雑ぶりで、急きょ新性能電車の103系電車を投入することになりました。  101系登場以来、新性能電車の投入に合わせて中央快速線はオレンジバーミリオン、山手線はカナリア色(当初はカナリアイエロー)、中央総武緩行線はカナリアイエロー、京浜東北線はスカイブルーと、各線ごとに異なる車体色としてきましたが、常磐線ではエメラルドグリーンが採用されました。以後長くこれらのカラーの電車が活躍したため、結果的にこれが各線のラインカラーとして定着していきました。  常磐線の103系は、1971(昭和46)年から地下鉄千代田線乗入用の1000番代が緩行線に投入され、1973(昭和48)年からは電化された成田線への直通が始まります。JR発足後の1987(昭和62)年には他線では例のない15両編成化され、長きにわたって活躍を続けました。首都圏では最後の103系使用線区となり、2006(平成18)年4月に引退するまで、実働期間は38年にわたりました。まさに一時期の常磐線を代表する車両と言えます。