常磐線 1枚の写真から vol.8


※鉄道博物館公式Facebookにて2020年7月18日に投稿された内容となります。

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午後の穏やかな 陽ざしが降り注ぐ 日暮里駅常磐線ホーム

 今から49年前、1971(昭和46)年3月に撮影されたもので、ほぼ半世紀前の情景です。古レールを柱に使用した上屋など、ホームそのものは今とあまり雰囲気が変わりませんが、車両は大きく変貌しました。この年4月20日の綾瀬~我孫子間の複々線完成と、営団地下鉄千代田線との直通運転を控え、3番線には取手行のモハ73形を先頭にした旧型国電が最後の活躍を見せています。反対側の4番線には上野行の103系が停車中。103系は1967(昭和42)年から常磐線に投入されて4年目で、まだ新鋭と言っても差し支えない存在でした。モハ73形右手に見える競馬・競輪の開催日を告知する広告も、常磐線らしさ!?を感じさせます。  ホームを歩く常磐線の利用者たちの姿も、今とは様変わりしています。重たそうな外套を着て歩く男性たちはサラリーマンでしょうか。皆さん、似たようなスタイルです。手前のミニスカートにブーツ姿の若い女性、当時としてはかなりオシャレないでたちだったのではないでしょうか。103系の一番手前の乗降扉付近にもミニスカート姿の女性がわずかに見え、当時の流行がうかがい知れます。若い女性の後ろには、風呂敷に包まれた大きな荷物を背負った年配の女性が。行商帰りにしては背負う荷物が小さい気がしますが、こうした大荷物を持ち歩く姿も今ではほとんど見かけなくなりました。奥の方には大きな紙袋を提げた買い物帰りの女性や、リーゼントスタイルを決めた若い男性もいます。ホームを歩く人々の姿から、当時の世相が浮かび上がってくるかのようです。  半世紀前の日暮里駅ホーム、車両や駅設備にとどまらず、そこに写り込んだ人々の姿から時代の空気が感じられます。変わったもの、変わらないも見比べてみるのも面白いですね。