常磐線History vol.8

最終更新: 5月30日


※鉄道博物館公式Facebookにて2020年5月18日に投稿された内容となります。

※該当記事のリンクは下部に記載。



1989年3月11日 常磐線のイメージを一新する に特急電車がデビューしました。


 JR東日本初の新型特急電車・651系を投入した「スーパーひたち」です。JR発足後の常磐線では引き続き485系が「ひたち」に使用されていましたが、同系の中でも初期形車が多く、速度・サービス面での陳腐化が否めない状況でした。それに加えて1988年には常磐自動車道がいわき中央ICまで達しており、高速バスや自家用車との競争が激しくなってきており、新生JRの姿をアピールするためにも、まず常磐線に新形特急電車を投入することになり、1989年3月から運転を開始しました。


 「スーパーひたち」は、在来線で初めて最高速度130㎞/h運転を実施して上野~水戸間を1時間6分、上野~平間を2時間2分で結び、485系に比べて大幅なスピードアップを実現しました。また、白を基調としたカラーリング、先頭車の前頭に取り付けられた大型のLED愛称表示器、豪華な内装等、路線の特性に合わせた性能・サービス設備を持ち、それまでの特急車両のイメージを一新しています。このように、民営化後初の特急形電車が常磐線に投入されたことは、新幹線建設の予定がなく、中央本線とともに特急街道となっていた常磐線が、首都圏の都市間連絡輸送機能をもつ路線として最も重要視されていたことの表れともいえます。その後もE653系、E657系と新型特急車両が投入され、現在では速達タイプは「ひたち」、主要駅停車タイプは「ときわ」として運転されています。

 このように特急への新型車両の投入に加え、中距離電車は15両化と車内のロングシート化が進められて輸送力が増強され、快速線の103系についても1987年に15両化が実施されます。その後は、常磐線としては初の競合路線となる首都圏新都市鉄道(つくばエクスプレス:2005年8月24日に秋葉原~つくば間開業)に対抗するため、快速用車両の更新、2階建てグリーン車の組み込み、130㎞/h運転の“特別快速”設定といった対抗策が取られ、JRの他路線とも遜色のない水準までサービスレベルが向上しました。

 さらに、東北新幹線建設に伴って廃止された上野~東京間の回送線、引上げ線を新幹線の直上に高架線を新たに建設することで復活させ、2015年3月14日に“上野東京ライン”が開業した際に、常磐線快速・中距離列車・特急列車の一部が品川まで延長されました。これによって過去に短期間実施された常磐線の都心部への乗り入れが復活し、利便性が大幅に向上しています。