​大宮鉄道博物館

鉄道博物館企画展

「全線運転再開記念 常磐線展」

2020.6.10​ - 2020.9.6​

(見出し)

東日本大震災の影響により長く不通となっていた常磐線が約9年の時を経て、2020年3月14日に全線で運転を再開しました。この節目の年にあたり、130年にも及ぶ常磐線の歴史や路線の特徴について取り上げ、資料や写真、映像等を通じて常磐線をわかりやすく解説する企画展を開催しました。新たな一歩を踏み出す常磐線の復旧の様子や各駅の姿を伝える展覧会として、弊社は空間設計、施工、グラフィックデザイン、特設サイト制作、映像制作を協力しました。

空間設計:
本展覧会は4章構成となりますが、パネル展示をメインとした1章・2章・4章の3つの空間構成に分け、常磐線の歴史や路線の特徴を分かりやすく展示しました。
初めのキューブの部屋は、第2章の東日本大震災発生当時や全線運転再開時の様子を紹介しています。本展開催の経緯を時事の情報から見ていただくことで、来館者が常磐線を身近に感じていただけるように考えています。
現在の常磐線を確認した後は常磐線の歴史へと誘導するよう、黄色の部屋の出口正面から第1章が始まります。
第1章を二つ目の部屋で展示したのは、展示室入り口から差す直射日光から資料を守ることも理由の一つです。
・既存の展示ケースの配置計画
・ひたちの電子掲示板について


動線に沿って2章を見終わると、第4章の展示壁に続きます。ここでは常磐線の特徴的な車両について紹介しています。
・映像の配置


国鉄時代に使用されていた約80駅の縦型駅名標を全章の展示壁上部に取り付けています。一つ一つの駅名標を確認でき、少ない展示スペースで空間上部まで楽しむことができる展示となりました。

また、天井から吊るした5つのモビールは〇〇の小林京香氏に制作を依頼し、各路線の名物や常磐線車両内に貼られていたステッカーをモチーフに提供していただきました。

グラフィックデザイン:
本展覧会は大きく3つのエリアに分け、展示壁を黄色・青色・赤色を使って配色しました。この3色は常磐線で実際に走った車両の色から選定しています。
パネルは、メインパネルとコラムパネルでレイアウトを変え、壁の色に合わせて配色しました。パネルに掲載する文字や写真が多いため、枠や背景色を用いたシンプルなデザインにし、線路や旗のグラフィックで統一感を持たせました。

展示室入口グラフィック制作・アクリル制作:
担当学芸員から、蒸気機関車が走っていた当時のトレインマークを蒸気機関車の等身大の写真とともに、入り口の壁に展示したいとのご要望がありました。
既存の壁に約○mの高さを追加し、特注のアクリルケースを設置して展示しています。
・難しかった点や苦労した点、安全上配慮した点など

トレインマークレプリカ制作:​
1F車両ステーションに常設展示されている常磐線の車両のトレインマークのレプリカを制作致しました。
担当学芸員から提供いただいた写真や当時の記憶からトレインマークの大きさや形状、配色をデザインしました。展示室外でも常磐線展を楽しめる、目玉展示の一つとなりました。​

©︎TOKYO TENDER TABLE

特設サイト制作:​新型コロナウィルス感染症対策に伴い、本展は開催日未定の状況が続きました。展示設営を通して、担当学芸員の調査した資料や多くの関係者の協力をもとに蒐集された展示資料が公開されないことは大変残念に思い、鉄道博物館学芸部の協力のもと特設サイトを制作し、展示の見どころや展示の様子を写真や映像にて紹介しました。

「全線運転再開記念常磐線展」特設サイト:https://www.tttable.co.jp/joban-line-exhibition

 

本展覧会の展示風景紹介動画には、展示内の映像で使用されている音楽を使用しました。

音楽家の大脇錬矢氏に楽曲の制作を依頼し、常磐線を走る電車の汽笛音や走行音を使った素敵な音楽を提供していただきました。

大脇錬矢氏のこれまでの制作事例はこちらから。