​大宮鉄道博物館

鉄道博物館企画展

「全線運転再開記念 常磐線展」

開催日未定 - 2020.7.5​

(見出し)

東日本大震災の影響により長く不通となっていた常磐線が約9年の時を経て、2020年3月14日に全線で運転を再開しました。この節目の年にあたり、130年にも及ぶ常磐線の歴史や路線の特徴について取り上げ、資料や写真、映像等を通じて常磐線をわかりやすく解説する企画展を開催しました。新たな一歩を踏み出す常磐線の復旧の様子や各駅の姿を伝える展覧会として、弊社は空間設計、施工、グラフィックデザイン、特設サイト制作、映像制作を協力しました。

空間設計:(以下、貨物展の文章)本展覧会は3章構成となっていたため、空間構成を3つに分け鉄道貨物の秘密を分かりやすく表現しました。初めのキューブの部屋は、貨物輸送の特徴を紹介し、旅客輸送との違いから1章が始まります。来館者にも鉄道貨物のイメージが湧くよう時事の情報から鉄道貨物の写真資料と身近な貨物輸送を見ていただけるように考えています。貨物輸送の特徴を確認した上でいつから貨物輸送が走り出したのか?という鉄道貨物輸送の歴史へと誘導するよう、1章の部屋から2章の部屋を覗ける配置計画がなされています。各章の部屋を繋げなかったのは、2章の部屋では、歴史資料を一貫して紹介できること、展示物の警備のため既存の展示ケースに入れなければならないものが多くなったことから一つの部屋にまとめております。今回の展示計画で、展示物の数量と展示ケースを一体に考えた2章の配置計画から全体の展示構成を決定しました。2章の箱型の空間を見終わると、開けた空間の3章に入ります。はじめに視界に飛び込んでくるのは、展示室の4m×6m壁面に映像や音を使い動画で3章の鉄道貨物の現場感が伝わってくるよう配慮しています。見上げるように大きなトラクター、先が見えなくなるほど遠くまで続くコンテナ車両、そこで働く人々のスケール感が伝わるように映像に出てくる実物の展示物と使用方法が展示されています。また、大きな貨物駅全体を俯瞰し確認するために、鉄道博物館学芸員の専門的な知識とTOMIX様の協力でジオラマ模型も公開しております。3章は、1章、2章の部屋型で仕切るのではなく、「鉄道貨物の今の現場」を動画で確認した後に歴史にも特徴にも繋がるように広がりを持ちどこにもアクセスできるように計画しています。

グラフィックデザイン:(以下、貨物展の文章)本展覧会は3章構成となっていたため、各章を区別するためにパネルの枠を3つのメインとなる色、あずき色・水色・緑色を使って配色しました。色の選定は、取材時に見た貨物駅構内を埋め尽くしたあずき色のコンテナ、ロングフィートの水色のコンテナから2色を決めました。また、今では見ることができないのですが、緑色のコンテナが日本国有鉄道(通称、国鉄。現在のJRグループ各社の前身)時代に使われていたため、鉄道貨物を代表する色としてパネルの色に採用しました。

 

なお、展示物のキャプションも各章に振り分けられた配色を採用しています。また、パネルの各デザインは本展覧会で展示されている貨車車票(貨車の行き先、積み荷、荷受人などを示す紙)をモチーフとしてデザインし、貨物駅を細部まで表現した展覧会となっています。

展示室入口グラフィック制作・アクリル制作:

トレインマークレプリカ制作:​

モビール制作:​

©︎TOKYO TENDER TABLE

特設サイト制作:​新型コロナウィルス感染症対策に伴い、本展は開催日未定の状況が続きました。展示設営を通して、担当学芸員の調査した資料や多くの関係者の協力をもとに蒐集された展示資料が公開されないことは大変残念に思い、鉄道博物館学芸部の協力のもと特設サイトを制作し、展示の見どころや展示の様子を写真や映像にて紹介しました。

「全線運転再開記念常磐線展」特設サイト:https://www.tttable.co.jp/joban-line-exhibition

 

本展覧会の展示風景紹介動画には、展示内の映像で使用されている音楽を使用しました。

音楽家の大脇錬矢氏に楽曲の制作を依頼し、常磐線を走る電車の汽笛音や走行音を使った素敵な音楽を提供していただきました。

大脇錬矢氏のこれまでの制作事例はこちらから。