東京都杉並区高井戸マンション
リノベーション案件
2019.3 - 2019.7
自然採光を活かし、
ワンルーム化した室内リノベーション
場所は東京都杉並区高井戸。高井戸は都心へのアクセスも良く、最寄り駅近隣には学校もあることから共働き世代もや子育て世代も多い地域となっています。公共交通機関に加え、環状八号線が通っていることから高層マンションが立ち並ぶ立地となっていますが、本部屋は周囲に高い建築物の影に入らなく採光が取りやすい稀有な立地になっています。
家族団欒の時間を大切にするため、同室内にいる際に目が届くようにオープンにしたつくりとなっています。
玄関側が西、ベランダ側が東に面し、朝夕の自然採光が入りやすい構造を生かして間仕切り壁を極力少なくしました。依頼した施主からは天井高が高い空間の要望があり、下がり天井を解体し、コンクリート天井むき出しの空間となっております。また、部屋全体に入る光が壁の黄色いラーチ材にあたり、柔らかく反射した光によって日中は常に明るい空間となりました。
なお、ラーチ材は構造用合板を扱うことで、どの壁にもビスの打ち込みが可能となり、現代にあった自由な発想で壁を利用することができます。 構造用合板の模様は一枚一枚異なりますが、高さを一定にし、目地を3mm設けることで整理された空間になり、緊張感を持たせています。構造用合板はそのまま使い、クロスなどの仕上げを行う費用を抑えたデザインとなりました。
西側:玄関・キッチン・リビングエリア
リビングダイニングルームと寝室を分ける引き戸には、空間と一体感を持たせるようにラーチ材で作っています。また、子供から大人まで簡単に戸を引くことができるように、500mmのバーにしています。引き戸はレザーを巻いた取っ手となり、使っていくうちに色が濃くなり経年変化を楽しめるため、この住まいで長く過ごして欲しいという願いを込めてデザインしました。
解体前の照明器具も使えるものは再利用し、新たな空間に再配置しています。
洗面所とトイレが部屋の真ん中にあるので、二つの大きな空間を分節するように各部屋の壁となるベニヤ材と異なり、ラーチ材で覆っています。ラーチは3×10版のもので一枚もので接合部なく天井まで設置しています。ただ、搬入がとても難しく、非常階段を使い部屋に入れることになりました。
トイレ
洗面所・浴室
マンションの共有部となる中庭は、緑で覆われており柔らかい光が室内に入ってきます。室内の高さも2階なので木々が遠くなく室内のインテリアに見えるように開口部を全面的に広く扱っています。両サイドにこれから家具が配置される予定です。
床はL-45対応のフローリング(遮音性能のあるフローリング)を利用し、マンションの規則に従いながらも、木に囲まれた柔らかい空間となりました。
東側:寝室・ベランダエリア
※音が出ますので、ご視聴の際はお気をつけください。
©︎TOKYO TENDER TABLE
物件名 O邸
所在地 東京都杉並区
構造 SRC造
築年月 1974年3月
竣工月 2019年7月
施工面積 50㎡
施主 株式会社アートム , 担当:中山明徳(https://artom.co.jp/)
設計・施工 トーキョー・テンダー・テーブル株式会社(https://www.tttable.co.jp/)
アドバイザー 田中雄介(藤孝建設株式会社:https://www.fujitaca.com/)
真壁大介(綜合美装建設株式会社)
写真 Wataru Murakami(https://www.tttable.co.jp/murakamiwataru)